◆公共ホームページコンクール◆
「公共ホームページコンクール 」は、1996年3月22日から開催した「AVCC Internet Forum 96」の一環として行われました。公共ホームページとして自主登録及び収集したURL数は621に昇ります。この621のホームページを対象に多面的な検討及び選考が行われました。
6つのカテゴリー
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≡ 公共ホームページコンクール:受賞サイト ≡
※ 発信者名は敬称略
※ コメントは1996年当時のものです
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■教育実践
ホームページなどの利用が学校教育の優れた実践活動として評価されるもの
<教育実践賞>
北海道歌志内市立歌志内中学校
発信者:北海道歌志内市立歌志内中学
http://www.utashinai-j.ed.jp/
炭坑の歴史を紹介するページ、地域の昔話の採録など地域の中学校が発信する情報として存在感がある点が評価された。 炭坑閉山が町の人々の暮らしや精神にさまざまな影響を及ぼしていることがよくわかる。このホームページは活動の結果報告であるが、生徒達のフィールドワークの過程が目に浮かぶようだ。今後は現在進行形の活動の様子も紹介して欲しい。
<教育実践奨励賞>
しんのう子どもネットワーク(港区立神応小学校)
発信者:港区立神応小学校
http://www.shinno-e.ed.jp/
各学年が教科にそってインターネットを教育に活用している。児童の活動、先生の活用に加え、調べ学習に役立つページという観点でリンクリストも構築しており、インターネットによる教育の課題も分析していて参考になる。音声やムービーも取り入れており、コンテンツ、デザイン、技術、コンセプトなど総合的にレベルが高い。
横浜市立本町小学校
発信者:横浜市立本町小学校
http://www.honcho-es.city.yokohama.jp/
児童が作成したイラストをアイコンに入れて使用していて好感が持てる。学校全体でインターネットを学習に取り入れていること、学習活動が現在進行形でホームページに反映しているなど、教育実践例として大変参考になる。
十日町市立十日町小学校
発信者:十日町市立十日町小学校
http://www.city.tokamachi.niigata.jp/edu/els/tokamachi-els/
雪国の小学校らしく雪に関する情報が多い。また、それがみるものを圧倒する。他地域の学校との交流も活発。50億人版画展などの試みもインターネットならではとして、注目される。
愛媛県立新居浜工業高等学校
発信者:愛媛県立新居浜工業高等学校
http://www.ehime-net.ed.jp/
核実験反対や環境保全の署名活動をインターネット上で行っている点が特徴。写真が重く検索性は検討の余地があるが、意見収集に力を入れているホームページとして特徴的。
都立光明養護学校
発信者:都立光明養護学校
http://www.komei-sh.metro.tokyo.jp/
ホームページの作り方は初歩的なのだろうが、養護学校の生徒の生活や活動がインターネットで紹介されており、ホームページの利用が学校生活全体に活力を与えている様子が伺える。
赤羽台西小学校
発信者:赤羽台西小学校
http://www.kita-tky.ed.jp/~es32/
早くからパソコンを教育に取り入れている学校としてインターネットにも積極的。バーチャル雪まつりへの参加や野間俊彦先生主催の子ども美術館など楽しい。教育的指導案も公開されており、授業の中でインターネットがどのように位置づけられているか、大変参考になる。
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■電子教材
ネットワーク上の電子教材として学校教育や生涯学習での活用が期待できるもの
<電子教材賞>
ザ・築地市場
発信者:社団法人 築地市場協会
http://www.tsukiji-market.or.jp/
入荷数量や価格変動が毎日更新される生きた社会科教材。市場の仕事や仕組み、築地の歴史や魚の種類がわかるなど、内容は広範囲にわたっている。ネットワーク上の教材の方向性を示すものとして評価された。実験サイトであるため、今後の活動は気になるところだが、ホームページの継続と利用者の質問に応えるようなメニューの追加を望みたい。
<電子教材奨励賞>
中央水研HOME PAGEへようこそ
発信者:水産庁 中央水産研究所
http://ss.nrifs.affrc.go.jp/
マイワシの不思議のページは研究機関の情報が学習教材としても利用できることを示しており、研究機関の電子ネットワーク利用としてひとつの方向性を暗示している。
JAPAN INFORMATION NETWORK
発信者:社団法人 海外広報協会(Japan Center for Intercultural Communications (JCIC) )
http://jin.jcic.or.jp/
相撲、野球、サッカーなど一般の人が関心のあるニュースを英語で提供しており、外国人には日本の文化や生活の理解を助け、日本人にとっては語学教材としても役に立つ。
インターネット版【理科の部屋】
発信者:Watanabe Masakuni(葛尾中学校)
http://www.rikanoheya.fks.ed.jp/
小中学校の副教材を思わせる幾つかの実験が掲載されている。それを見ながら家でも試したくなった。リンクリストも充実している。
極超音速飛行実験計画(残念ながら2001年02月現在閉鎖されています)
発信者:NAL/NASDA共同プロジェクト
http://www.nal.go.jp/hyflex/index_j.html
ひとつの実験計画がホームページで公開されており、興味のある人にはおすすめ。実際の実験の経過がこまめにフォーローされ、関係者の努力がうかがわれる。学習教材としての利用方法も。
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■ミュージアム
博物館・美術館等の新しい事業として今後の可能性が豊かなホームページ
<ミュージアム賞>
YOKOHAMA MUSEUM OF ART
発信者:財団法人横浜市美術振興財団 横浜美術館
http://www.art-museum.city.yokohama.jp/
現在のところデジタルアーカイブというより、美術館の活動や利用案内のPR、意見収集に力点を入れている。新しい美術館として多様な活動を目指しており、それが事業報告やニュース等のページとしてホームページにも反映している。市民の創造活動を支援する立場がインターネットの利用方法にも表れており、この点が評価された。今後は現在の活動を充実させるとともに、アーカイブにも力を注ぐことが望まれる。
<ミュージアム奨励賞>
飛鳥資料館
発信者:奈良国立文化財研究所
http://www.asukanet.gr.jp/
居ながらにして、飛鳥文化にふれられる。ネットワークを利用した、デジタルアーカイブとして、今後の成長が楽しみ。カテゴリー別の検索に加え、地名などの索引からお宮、お寺、石、古墳、万葉集などの検索ができ、制作者の努力に脱帽。
日本民藝館
発信者:大武 美保子さん
(2001年現在は 大武 美保子さん、徳田 淳一さん、丹治 はるかさん、桐山 孝司さんの4名で運営)
http://www.mingeikan.or.jp/
リピーター対策として変更点(デザイン、新規・追加ページ)明示し、その説明に力をいれている。検索の方法(見学の仕方)がいくつか整理されナビゲーションされており、展示順路から辿ったり、思想から辿ったりできるほか、両者をコンパクトにまとめ、短時間で見学できるコースもあり、初心者には親切なホームページといえる。
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■コミュニティー
自治体や地域の新しいコミュニケーションツールとして評価できるホームページ
<コミュニティー賞>
神戸市ホームページ
発信者:神戸市
http://www.city.kobe.jp/index.html
震災で有名になったこのサイトであるが、市や市民にとって欠かせないメディアになっている点が評価された。一般的な情報提供はされていないが、復興する市民の息吹を感じる。また、登場する市民の姿や海外から寄せられた文章を見ると、インターネットは既に欠かせないメディアになっていると感じさせる。
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<コミュニティー奨励賞>
富山県
発信者:富山県
http://www.pref.toyama.jp/
県から県民へのお知らせの情報は整理され充実している。県外にアピールする広告塔としても注目されるが、バーチャルシンポジウムなど実験的な試みや情報化施策紹介は充実していてインターネット先進県らしい。
City of YOKOHAMA
発信者:横浜市
http://www.city.yokohama.jp/
情報が多岐に渡っている割には検索性を考えた利用しやすい構成になっている。また、市民にとっては、行政側の情報だけでなく、市民が個人やグループで開設しているさまざまな生活関連のホームページにリンクできる。行政のネットに市民のネットが乗り入れているため、その分より市民の生活に役立つホームページになっている。
上越市
発信者:上越市
http://www.city.joetsu.niigata.jp/
対外的なPRと市民対象のページづくりの双方がバランス良くつくられている。 視聴覚ライブラリーの情報が充実しており、教育・学習のネットワークとしても利用できる。
吾川村ホームページ「山里」
発信者:高知県吾川村
http://www.vill.agawa.kochi.jp/
村民の素朴な生活と笑顔、そして豊かな自然が目玉。こんな山里でもインターネットが村民のなかに入っている。村の出身者には涙が、ふるさとのないひとにはネットワークの中にふるさとのイメージを与える。ページのデザインも山里風でいい。
Welcome to IBARAKI Prefecture
発信者:茨城県
http://www.pref.ibaraki.jp/
県のホームページとしては対外PR,県民向け情報提供の両面で優れている。医療や福祉などの情報は県民の生活に役立つ内容になっていて参考になる。デザイン、ページ構成とも洗練されている。
OROPPAS
発信者:財団法人札幌エレクトロニクスセンター
http://www.oroppas.or.jp/HomePage.html
様々な機関、人たちが参加して札幌市の情報を発信しており、インターネットの可能性を予感させるホームページの代表。技術的な実験も試みられており、今後も楽しみ。
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■生活情報
日常生活や困ったときに役立つ情報を提供しているホームページ
<生活情報賞>
今回は該当サイトがありませんでした
<生活情報奨励賞>
国立がんセンター
発信者:国立がんセンター
http://www.ncc.go.jp/jp/
医療従事者向けの専門的な情報から癌防止12条など、一般のひとの役に立つがん関係の情報が載っている。また、気象衛星ひまわりの画像を3時間ごとに更新公開しており、雲の様子がよくわかる。
震災文庫ホームページ
発信者:神戸大学附属図書館
http://www.lib.kobe-u.ac.jp/eqb/
震災にまつわる書物、調査報告書などをデータベース化し検索サービスをおこなっており、インターネットを利用したデータベースとして注目される。
GHDNet救急・災害医療ホームページ
発信者:愛媛大学医学部救急医学教室
http://ghd.uic.net/jp/
救急・災害医療に関するマニュアル、体験記等の文書の原文を整理して公開しており、いざという時に備えて関係者に役立つページにつくられている。重要な情報も日常的に利用できることによってこそ緊急時に機能するという意味で地味だが重要。
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■リンクリスト
ホームページの機能の一つであるリンク機能の優れたホームページ
<リンクリスト賞>
大阪教育大学(インターネットと教育)
発信者:大阪教育大学
http://okumedia.cc.osaka-kyoiku.ac.jp/educ/
教育関係のホームページを集めた「インターネットと教育」のリンクリストが充実している点が評価された。インターネットのナビゲーション機能に 着目した価値あるサイトである。その労力は察するところ余りあるが、「継続は力なり」を身をもって示している。引き続きの奮闘努力をお願いします!
<リンクリスト奨励賞>
今回は該当サイトがありませんでした
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※審査について
選考対象サイト
「AVCC Internet Forum 96」の一環として1996年3月〜1997年5月の間に自主登録および事務局が収集した621サイト
審査委員(敬称略、順不同)
*所属/役職は1996年当時のまま掲載しています
委員長
- 百崎 英 氏(社団法人 行政情報システム研究所 理事長)
委員
- 清水 康敬 氏(東京工業大学 社会理工学研究科 教授)
永岡 慶三 氏(メディア教育開発センター 研究開発部 教授)
会津 泉 氏((財)ハイパーネットワーク社会研究所 研究企画部長/国際大学GLOCOM 企画室長)
尾野 徹 氏(ニューコアラ事務局長)
久保田達也 氏(メディアプランナー (株)IT'S代表取締役)
狐塚 淳 氏((株)BNN インターネットライフ編集長)
塚本 公雄 氏((財)AVCC 映像企画部長)
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