2002年7月「IT講習の動向」  *コメント・URLは2002年7月当時のものです

選考者のつぶやき(財団法人AVCC 普及啓発部長 丸山 修)

 平成13年度全国的に実施されたIT講習推進事業は、住民にパソコンやインターネットへの関心を高めさせました。今年に入っても、住民からのIT講習の要望は引き続き高まっています。

 昨年度、goodsiteにピックアップしたIT講習支援サイト(2001年8月/12月)を見てみると、引き続き活発に運営されているところと情報の更新がとまったままのところが見受けられます。

 ボランティアが運営しているサイトは、「行政の単年度予算主義」の制約を受けていないためか、みなさん元気な様子。

 そんな中から、今回は「南風の街(IT南風の会)」、「にま鳴り砂ネット」、「安城市IT講習会」の3つと、ユピキタス時代到来に向けた「大垣市情報工房」の活動、静岡県の「障害者マルチメディア情報センター」をピックアップさせていただきました。

【大垣市情報工房】
http://www.city.ogaki.gifu.jp/johokobo/
 携帯電話のIT講習や写メール体験イベントの開催など、常にホットなIT活用事業を展開している大垣市情報工房では、「はじめてITコース」受講者を対象に、毎週火〜金曜日の14:00〜17:00「ITくりかえし実習」を実施している。これは情報工房2階のマルチメディア創作室において、平成15年3月まで実習サポーターが1名常駐し、講習内容についての質問や操作上でのお困りの点などにお応えするというもの。料金は1時間220円(ブース使用料)。希望者は前日17:00までの事前予約制。

【南風の街(IT南風の会)】
http://www.minakaze-kouku.net/
 福岡県前原市の南風小学校を中心とした南風校区の地域情報を発信しているボランティアグループ「IT南風の会」〈会員8名)が運営するサイト。フロントページには現在〈7月末時点)「白糸の滝」の涼しい映像が流れている。公民館や「子育て支援の会」「花いっぱいの会」等のボランティア情報、南風小学校の施設利用団体情報、校区社協だより、校区内の様々なイベントなどの情報をボランティアが整理して発信しており、地域のインターネット回覧版・掲示板の役割を担っている。

【にま鳴り砂ネット】
http://www.nima-cho.ne.jp/~nnn/
 仁摩町有線がインターネットに接続されたのを機会に生まれた島根県仁摩町の情報ボランティア(会員23名)が運営するサイト。パソコンやインターネットを利用し、これを仁摩町の活性化につなげたいという趣旨で、中古パソコンを利用したパソコン教室の実施、教育委員会主催による公民館教室(IT講習)のサポート、パソコン・インターネットに関する町民サポート、地域の事業所でのIT研修、地域のイベントのライブ配信などに取組んでいる。

【障害者マルチメディア情報センター】
http://www.smc.pref.shizuoka.jp/
 障害者マルチメディア情報センターは、静岡県内3ケ所(西部地区:浜松、中部地区:静岡、東部地区:沼津)にあり、障害者の方々がインターネットや電子メールが楽しめるよう、障害のある人向けのパソコン周辺機器やソフトウェアを設置している。来館者はセンターに常駐するインストラクターの支援を受けて、これら機器やソフトを実体験したり、導入に関するアドバイスなどが受けられる。また、センターでは障害のある方に対するIT講習や実務講習を実施しており、IT時代の社会生活や職業生活の支援を行なっている。

【安城市IT講習会】
http://www.npo-aichi.or.jp/npo/it/anjo/
 NPO愛知ネットが運営する安城市が実施しているIT講習会のサイト。安城市では「視覚障害者」「聴覚障害者」「身体障害者」を対象にしたIT講習コースや「ポルトガル語」「スペイン語」「中国語」「英語」を母国語とする人が日本語版のパソコンを使用して「日本からでも母国の情報を手に入れることができる」ことを目標に、日本語環境のパソコンで母国のホームページを参照したりメールのやりとりの方法を講習している。障害者の方に向けたコースでは、視覚障害者の方には音声化ソフト、音声読み上げソフト、音声化ソフト対応メールソフトの使用法を講習し、テキストも弱視の方や全盲の方へ向けたテキストを用意するなどきめ細かい対応を行なっている。

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